トランプ政権はハーバード大学が留生徒を受け入れるのを阻止できるか

28/05/20253 分で読める
トランプ政権はハーバード大学が留生徒を受け入れるのを阻止できるか

2025年5月23日にアメリカ連邦地裁はトランプ政権の措置を差し止める命令を出しました。

2025年5月22日、米国政府から発表されたニュースが世界中の教育関係者に衝撃を与えています。特に、ハーバード大学をはじめとするアメリカの名門大学への留学を目指している学生や保護者の皆さんにとっては、とても気になる内容だと思います。

トランプ政権はハーバード大学のSEVP(学生・交流訪問者プログラム)認証を取り消すと表明しました。もしこの決定が本当に実行されてしまうと、同大学が海外の留学生を受け入れることができなくなってしまう可能性があります。

当然ながら、多くのご家庭で「一体どうなるの?」「うちの子の留学計画は大丈夫?」といった不安の声が上がっていることと思います。

まだ状況は流動的で、詳細が分からない部分も多いのですが、現在分かっていることと、それでも希望を持ち続けられる理由について、これからお話ししていきたいと思います。

1. Harvardの迅速な対応

ハーバード大学の対応は本当に迅速でした。大学側が発表した公式声明を見ると、その姿勢がはっきりと伝わってきます。

「私たちは、世界140カ国以上から集まり、本学とアメリカという国を計り知れないほど豊かにしてくれている国際学生や研究者の皆さんを、これからもお迎えし続けるハーバードの使命を、断固として守り抜きます。」
We are fully committed to maintaining Harvard’s ability to host our international students and scholars, who hail from more than 140 countries and enrich the university — and this nation — immeasurably.

さらに、「学生の皆さんに迅速にガイダンスとサポートを提供できるよう、全力で取り組んでいる」とも表明しています。

この一連の対応を見ていると、ハーバード大学にとって留学生を守ることが何よりも大切な最優先事項だということが、よく分かりますよね。

2. ハーバードは戦うための資源と決意を持っている

ハーバード大学といえば、500億ドルを超える寄付金を持つ、世界屈指の資金力を誇る教育機関です。単に資金があるというだけではありません。世界で最も影響力のある大学の一つとして、その存在感は圧倒的です。

豊富な資金はもちろんですが、それ以上に注目すべきは、ハーバードが長年にわたって培ってきた「政治的な圧力に屈しない」という強固な姿勢です。これまでも様々な政治的干渉を受けてきましたが、その度に大学の自主性と理念をしっかりと守り抜いてきた実績があります。

3. Harvardはこの行動が違法であると考えており、非常に強力な法的根拠を持っています

ハーバード大学は、今回の措置に対して法的手段で対抗することが予想されます。具体的には、言論の自由を保障する憲法修正第1条と、連邦機関による政治的動機に基づく行き過ぎた行為を制限する行政手続法の両方を根拠に、裁判所で争う可能性が高いとみられています。

興味深いのは、このような政策が導入されては撤回されるという事例が、実は今回が初めてではないということです。2025年5月上旬にも、トランプ政権は学生ビザの取り消しを試みましたが、広範囲にわたる法的圧力と世論の反発を受けて、最終的にはこの方針を撤回しています。

この前例が示しているのは、特に影響力のある教育機関が異議を申し立てた場合、このような取り組みは法的な検証の過程でしばしば頓挫するということです。つまり、今回の件についても同様の展開になる可能性は十分に考えられるでしょう。

4. ハーバードは一人ではない

MIT、イェール、スタンフォード、プリンストンといった同等レベルの名門大学は、これまでも法的な争いや政治的な対立が生じた際に、ハーバード大学を支援してきた経緯があります。これらの大学は長年にわたって留学生の権利を擁護する姿勢を貫いており、今回の件についてもハーバードを公に支持することが予想されます。

今後の展開について

  • これは急速に変化する状況であり、まだ初期段階です。
  • Harvardはこれに対して闘う姿勢を明確にしています。
  • 法的先例と機関の連帯は、覆される可能性が高いことを示唆しています。

2025年5月23日にアメリカ連邦地裁はトランプ政権の措置を差し止める命令を出しました。

留学生は、Harvardやその仲間、そして広範な教育コミュニティからの支援を受けています。

Crimsonは今後も状況の進展を注意深く監視し、新しい情報が出次第、更新を共有していきます。現時点では、生徒とその家族は、この状況が真剣に受け止められていること、そして関与する機関が対応するための十分な準備が整っていることに安心感を持つことができます。